学術委託研究とは
2021年度からは研究テーマは人間ドックの有用性に関するエビデンス作りを最重要テーマとして、応募を再開しており、研究成果は人間ドック学会誌(原則 Journal of Ningen Dock and Preventive Medical Care)へ投稿頂くこととしております。
>これまで採択された研究はこちら
(1)応募者は、原則として本法人の個人会員、または施設会員に所属する職員であること。
(2)応募者は人間ドック健診業務に関わるデータを自身で、集計・解析できること。
(3)利益相反等を、明確にできること。
>(利益相反がある場合は、『COI自己申告書(様式2)』を提出する)
(4)研究の課題名、目的、方法、期待される成果や今後の発展などを具体的かつ明確に示すこと。当該研究計画に関連して現在までに行った研究等があれば明記すること。
(5)同じ研究で他の助成金等を受けていないこと。
2.応募期間
2024年11月1日~2025年2月10日 ※2025年4月~6月開始の研究
3.研究費
現時点では1研究につき、50~100万円(最大1研究100万円)を考えています。この基礎研究をベースに今後、文部省・厚労省科学研究費など各種の公的研究費を獲得する礎になることも期待しています。ただし、国内外を問わず他学会及び財団等から同様の研究目的で助成金を受けていない研究を対象とします。
4.応募用紙、方法
下記の所定の様式(いずれか)に入力の上、下記より書類添付にて申請ください。
『学術委託研究計画申請書』:研究テーマ、研究期間・研究(分担)者の所属等
・別紙1 各年度別経費内訳:研究に対する直接、間接経費等(具体的かつ詳細に記入)
・別紙2 研究目的等:目的、方法、期待される成果、今後の発展など(具体的かつ明確に記入)
(2025年度最重点テーマ)
「人間ドックだからこそ実施可能な検査の有用性・可能性に関する研究」
(具体的には)
●人間ドック・健診における各種動脈硬化対策検査の有用性や費用対効果
●人間ドック・健診における各種早期がん対策検査における従来検査との有用性や費用対効果の比較
●任意型人間ドックと対策型の健診(特定健診)との有用性・費用対効果の比較
●人間ドック・健診における生活指導・保健指導の従来の保健指導に付加的な有用性
●高齢者、女性の人間ドックに有用なオプション検査の有用性や可能性
従来の健診には無い有用性・可能性を示すことを目的とした研究を募集します。またこれらの枠組みにとらわれない斬新なアイデアによる研究でも構いません。
6.審議方法等
委員会委員、および委員会より場合によっては若干名の研究者を指名して審査し、理事会にて承認・報告する。
7.研究成果物
①原則「Journal of Ningen Dock and Preventive Medical Care」へ投稿すること(研究終了後、半年以内)
(英文誌投稿が出来ない場合は和文誌「日本人間ドック・予防医療学会誌」へ投稿すること)
②成果を記載した研究報告書(A4 1枚程度)の提出(研修終了後、2か月以内)
③支給した研究費の使途がわかる領収書を貼付した用紙の提出(研修終了後、2か月以内)
8.その他
当該研究の学会発表・論文発表等に関しては、本法人の学術委託研究費を使用したことを明記すること。
(和文:日本人間ドック・予防医療学会 学術委託研究
英文:Research grant commissioned by Japan Society of Ningen Dock and Preventive Medical Care)
採択された研究(2020年度はコロナ禍のため公募中止)
Grant No. | 筆頭研究者 | 所属 | 研究タイトル |
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2024-1 | 志賀智子 | 東京女子医科大学 予防医学科 | 機械学習を用いた包括的解析による平均血小板容積の動脈硬化性疾患等の予知因子としての確立 |
2024-2 | 中居賢司 | 岩手県対がん協会附属矢巾診療所 | 高齢者の人間ドックに有用な高リスク心臓疾患の評価―マルチスライス 胸部CTを含めたアルゴリズムの構築 |
2023-3 | 小松功生士 | 東京慈恵会医科大学眼科学講座 | 人工知能による網膜生体年齢と実年齢の乖離と健診結果の関連 |
Grant No. | 筆頭研究者 | 所属 | 研究タイトル |
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2023-1 | 佐藤洋一 | 医療法人社団 健診会 東京メディカルクリニック |
新たな骨粗鬆症検査オプション:AI による胸部 X 線写真からの骨粗鬆症検査に関する有用性評価 |
2023-2 | 依田健志 | 川崎医科大学 公衆衛生学 | ロコモ健診における、骨折リスク評価ツール(FRAX)と骨密度、各種ロコモ度テストとの関連性について |
2023-3 | 水野隆文 | 国立長寿医療研究センター | 高齢者の人間ドックにおけるオプション検査として筋量・筋質・運動機能評価の有用性、可能性の検証 |
2023-4 | 三好佐和子 | 杏林大学医学部付属病院 人間ドック |
人間ドックにおける随時尿推定食塩摂取量と自己記入式簡易食事調査票を用いた減塩指導の有用性 |
Grant No. | 筆頭研究者 | 所属 | 研究タイトル |
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2022-1 | 松本ルミネ | 東京大学医学部附属病院 | タッチパネル式認知機能評価法(TDAS)を用いた認知症検診の有用性に関する検討ー対面式神経心理検査との比較検証ー |
2022-2 | 伊藤恭子 | 東京慈恵会医科大学附属病院総合健診・予防医学センター新橋健診センター | 任意型大腸がん検診における大腸カプセル内視鏡検査の普及に向けた検討 ~前処置の負荷軽減に対するサルプレップ®配合内用液の効果~ |
2022-3 | 藤川るみ | グランドタワーメディカルコート | リモートによる生活習慣指導 W EB システム の 新規 開発 及び指導方法の研究 |
Grant No. | 筆頭研究者 | 所属 | 研究タイトル |
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2021-1 | 戸田晶子 | 虎の門病院健康管理センター | 人間ドックにおける尿中アルブミン濃度測定の意義 |
2021-2 | 吉本貴宜 | 医療法人社団同友会 春日クリニック |
COVID-19流行に伴う受診者の健康状態への影響の評価とこれからの人間ドック健診に求められる役割に関する考察 |
2021-3 | 坂巻浩二 | 医療法人社団日高会 日高病院 |
動脈硬化予防のための甲状腺機能検査のカットオフ値設定に関する研究 |
2021-4 | 菊地隆司 | 虎の門病院 健康管理センター |
上腕-足首脈波伝播速度と総頸動脈内膜中膜壁厚平均値の異常と心血管疾患発生の関連性について |
2021-5 | 渡部和子 | 市立芦屋病院 | 高齢者の軽度糖代謝異常者における血糖変動調査(血糖管理教育ツールとしてのフリースタイルリブレの導入) |
Grant No. | 筆頭研究者 | 所属 | 研究タイトル |
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2019-1 | 伊藤一人 | 医療法人社団美心会 黒沢病院 | 前立腺体積補正proPSA関連インデックス・前立腺MRIによる臨床的に重要な前立腺がん診断アルゴリズムの構築 |
2019-2 | 川野怜緒 | 広島大学病院 総合医療研究推進センター |
生活習慣改善による個人別検査値変化量の有意性評価基準の確立 |
2019-3 | 清水良子 | 慶應義塾大学医学部 予防医療センター |
検診PET-CT画像・血液データを活用した褐色脂肪組織の新規バイオマーカーの探索と人間ドック新規採血項目としての応用 |
2019-4 | 中川 良 | 医療法人大宮シティクリニック | ロコモ度テスト評価を基盤とした生活指導プログラムの開発 |
2019-5 | 高橋真美 | 東京大学医学部附属病院 予防医学センター |
多施設共同コホートを用いた睡眠状況と生活習慣病との関連の解明 |
2019-6 | 水野由子 | 東京大学医学部附属病院 循環器内科 |
骨密度低下と心血管関連指標の包括的検討(潜在的心機能障害ならびに肥満フェノタイプの検証を含む) |
2019-7 | 桝田 出 | 医療法人財団康生会 武田病院健診センター |
黄砂及び大気汚染物質暴露が健診受診者の循環動態や免疫応対に及ぼす影響 |
Grant No. | 筆頭研究者 | 所属 | 研究タイトル |
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2018-1 | 桝田 出 | 医療法人財団康生会 武田病院健診センター |
尿中Na/K比を用いた新しい原発性アルドステロン症スクリーニング法の開発 |
2018-2 | 宮脇 尚志 | 京都女子大学 家政学部 食物栄養学科 |
フラッシュグルコースモニタリングシステムを用いた、新しい糖尿病負荷検査法及びドック後の効果的なフォローアップの可能性についての研究 |
2018-3 | 福井 敏樹 | 医療法人社団如水会オリーブ 高松メディカルクリニック |
上腕足首間脈波伝播速度(baPWV)の経年変化および脳・心血管病変発症等の予後との関連についての検討 |
2018-4 | 杉森 裕樹 | 大東文化大学スポーツ・健康科学部看護学科 大東文化大学大学院スポーツ・健康科学研究科(予防医学) | 任意型人間ドックの価値評価-医療経済的な視点を考慮して- |
2018-5 | 正木 充 | 兵庫医科大学 健康医学クリニック/ 循環器内科・臨床検査医学 |
心臓における拡張機能障害の病態解明と新たな診断法の開発応用 |
2018-6 | 中込 敦士 | 千葉大学医学部附属病院 | 新規インスリン抵抗性指標の妥当性と動脈硬化への影響についての検討 |
2018-7 | 寺内 稜 | 東京慈恵会医科大学 眼科学講座 |
緑内障診断の限界を克服する人間ドックにおける科学的根拠に基づいた眼科系検査の確立 |
人材発掘プロジェクトとは
予防医療に関する研究を継続し、論文を書き続ける気持ちがあり、必要に応じて本委員会からの助言や支援を希望する、健診・人間ドックに携わっている医師をはじめとする医療従事者の方
*医師あるいはコメディカルで、予防医療等の分野は問わないが、多少なりともこれまで論文作成に関わったことがある方
*原則、応募に際して従事している施設の責任者・指導者の承認を得た方で概ね50歳迄の方
*施設の責任者・指導者が施設のグレードアップのために本プロジェクトへの参加を希望する場合には、研究・論文作成実施担当となる方との意思疎通・確認の上、
実施担当者より応募頂くこととする。(この場合の応募の際には責任者等の推薦書を合わせて提出ください。)
(研究資金援助を希望される方は、学術委託研究募集の方を利用してください)